お知らせ
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樹齢60年を超える桜の再生プロジェクト ①
この週末は、東京や神奈川の桜が満開でした。
今日あたり、お花見散歩にお出かけになった方も
多かったのではないでしょうか。
毎年わたしたちを楽しませてくれている桜。
枝いっぱい、一斉に花を咲かせるその姿には
いつだって心を動かされますよね。
大切にしたい、歳を重ねた樹木のケア
さて、いま日本各地で咲いているソメイヨシノは
戦後から高度経済成長期にかけて
街や公園、学校などに大量に植樹されたものが多く
樹齢60〜70年以上になってきました。
人間もそうですが、桜の木も歳を重ねていくと
体力が落ち、環境の変化に対応しにくくなることがあります。
私たちがマンションや一戸建てのお庭の剪定をする際にも
弱った桜についてご相談を受けることが増えたように思います。
そんな桜をどうやって回復させられるか
現在各地で様々な試みが行われています。
日本樹木医会 神奈川県支部の樹木医の皆様にも
お力添えをいただきながら
私たちも少しずつ、老齢の桜の再生の取り組みを
進められるようになってきました。
というわけで、今回からシリーズで
横浜市内のあるマンションで実際に行った取り組みをもとに
「桜の再生プロジェクト 〜桜の生き生き剪定〜」について
お伝えしていきたいと思います!
再生プロジェクトって何をするの?
この再生プロジェクトでどんなことをしているのか
かなり大まかに書きますと
◆ 桜の状態の診断
◆ 再生のための強めの剪定を行い、根の充実をはかる
◆ 土壌改良(地中に空気を送り込むエアレーション、
桜を助ける土中菌の活性化、根元全体の養生)
こんなことをやっていきます。
実際のところ、桜の大掛かりな再生には
手間もコストもかかります。
ケアすることで桜を元気にし
寿命を延ばす方法の研究が進んできているものの
それがどういう考え方や手法なのかは
あまり詳しく知られていないのが現状です。
もちろん、桜の状態や地形によっては
対処出来ないこともあるのですが
ここで再生プロジェクトの実例をお伝えすることで
手当が間に合って、元気を取り戻す桜が
一本でも増えるなら、それは良いことだなと思うのです。
「うちの桜の状態が気になっているけれど
どうしたら良いのかわからない…」
「近所で桜がバッサリ切られてるけど、どうして?」
そんな方々に、この連載が届いたら嬉しいです。
そして桜の再生のお話を通じて
「人間と同じく、樹木も健康が一番なんだ!」って
もっと緑の命を身近に感じてもらえますように。
お庭の小さな訪問者 〜実生の植物と仲良くするには?
2月下旬の横浜は、暖かい日が続いていましたが
3月に入り、雪が降るほどの寒さが戻っています。
ここ数年、庭木にも気候変動の影響が強く出ている折
こうして昔ながらの「三寒四温」があり
少しずつ春に向かっているのを感じると
それだけで何だか少しホッとするのは私だけでしょうか。
雪や雨で、外のお仕事ができない日は
お庭屋さんは鋏を持たずに
次のお仕事の資材の準備、道具のお手入れ、
自分の体を休ませてメンテしておくのも大事ですし、
苦手なデスクワークを粛々と進めたりもしています。
お庭の新顔「実生」のお話
さて、皆さんのお庭には、自分では植えていないのに
知らないうちに生えてきたお花や木はありますか?
水やりやお庭掃除のときなどに
何かの芽が出てきたなと思っていたら
年々育ってそのまま立派なお庭の一員になったり…。
これは「実生(みしょう)」といいまして
どこかからお庭に種が来て、それが育っているものです。
種が風で飛んでくることもありますし、
あるいは鳥さんが何処かで植物の実を食べて
種入りの糞を落としていくこともあります。
そして環境が合えば、そこで芽吹いて育つわけです。
まずは何の植物なのか観察してみましょう
私たちがお伺いするお庭でも、様々な実生の植物を見かけます。
あるお客様のお宅では、自然に運ばれてきた種から
夏から秋にかけて薄ピンク色の花が咲く芙蓉や
秋に黄色い花を咲かせる石蕗が元気に育っています。
また、あるビルのお庭では
冬になると赤い実をつける樹木のクロガネモチや
黒い実が漢方薬にも使われるネズミモチの木が
かなり大きく育ち、隣地に越境しかかっていました。
他には、マンションのお庭で
ちょうど良い場所に百日紅が生えて
毎年お住まいの方々が花を楽しまれていますし、
一方で、大きな樹に黒っぽい実をつけるクスノキが
他の木の足元から芽吹いているのを見つけまして
これはいずれお引越しさせないと…と思っているところです。
新しい芽が出たばかりの頃は、それが何の植物なのか
分からないことも多いでしょう。
葉っぱが出て少し大きくなったら
今はスマホで写真を撮って
アプリを使うと(Googleレンズなど)
植物の種類を簡単に調べることができます。
種類と特性がわかったら、このまま育ててよいか考えてみます。
強く枝や根を張るタイプの子なら
ご自宅の家屋、基礎、塀、お隣さんなどに干渉しないか、
大きくなってからだと対処が大変になる場合もあります。
案外、家の裏手でなかなか気づかないケースもありますよね。
そして今のお庭の、周りにいる子たちとのバランスや
相性も大切です。
いずれ伸びて、植物同士が干渉してしまうなら
可哀想ですが、抜いたほうがよい場合もあります。
植木鉢に移して育てる手もあるでしょう。
特に支障がなければ、お庭の新しいメンバーとしてお迎えし
温かい目で成長を見守ってみてください。
自然界でも、植物はこうして種を運び
仲間を増やしていくわけで
自分のお家にもそんな新たな芽吹きがあるというのは
なかなか素敵なことだと思います。
鳥さんも憩う、落ち着けるいいお庭なのでしょうから。
<画像>
上:百日紅(さるすべり)
中:楠の実
下:石蕗(つわぶき)
もうすぐ卒園式。お庭とこどもの手の話。
二十四節気でいう”雨水”の頃は、雪が雨に変わり
梅の見頃を迎える時期と言われています。
数年前に植樹した、あるマンションの梅の木も
可愛い花が甘い香りを漂わせてくれていて
お手入れに伺うと何だか嬉しい気持ちになります。
さて、当社では横浜市の鳩の森愛の詩保育園さんにて
園庭のお手入れや植樹、植栽、畑づくりなどを通じ
こどもたちのワークショップのお手伝いをしています。
この時期になると、卒園式が近づいてきて
一年間のいろんな出来事が思い出されるのです。
大根から育てる、たくあん作り
年末の寒い時、園のみんなでたくあん作りをしました。
こどもたちが園の畑で育てた大きな大根、小さな大根、
それぞれに気に入った大きさのものを選んで
順番に樽の中に並べていきました。
そこに糠や塩、砂糖を使い、大根が見えなくなるまで
何層にも何層にも重ねて埋めていくのですが
糠を直接触るのはこれが初めてという子がほとんどです。
最後に蓋をして、大きな石を重し代わりに乗せ終わった時の
みんなの満足そうな顔は忘れられません。
試食会では、甘みがあるのと、塩味が効いたのと
2種類の美味しいコクのあるたくあんが出来上がり
今年も大盛り上がりでした。
門松とこどもたち
それから年明けに、保育園へ
門松を引き取りに伺った時のことです。
毎年、大人の背丈ほどもある立派な門松を
飾らせていただくのですが
よく見ると竹の一部の色が
薄くなっているのに気づきました。
そういえば先生たちが
門松がどんなふうに出来ているのか触って見てみてね、と
こどもたちに話していたんですよね。
それは今時のこどもにとって
とても珍しい体験だったのかもしれません。
おそらく年末年始にかけて、この門松はきっとたくさん
みんなに撫でてもらったのでしょう。
門松は歳神様の依代ですから、園にいらした神様も
きっと喜んでくださっているんじゃないかと思うのです。
こどもたちの手は
保育園のこどもたちはとても好奇心旺盛で
みんな人懐っこく接してくれます。
こちらの園の方針で
全員で号令をかけて同じことをするというより
各々のペースで自分が取り組みたいことに向かっていて
ワークショップを見ていると
みんな違って本当に面白いなあと思います。
土をこねたり、植物や野菜を育てたり、
お庭の様々ないのちに触れる彼らの小さな手は
妙に湿気があって、あたたかくて、
時にこちらの指をぎゅうと握ってきたりします。
園のお庭は、自然とこどもたちが出会う場所。
こどもたちがたくあんを仕込んだ小さな手で
命にふれたあの瞬間を、いつか思い出してくれるでしょうか。
私たちは、そんな体験が
みんなの心のどこかで生き続けることを願い
今日も庭に向き合っています。
植木のお世話をし、土を作り石を組む、
その先の未来に、大人になった彼らの心がほっと憩える
そんな素敵な場所を残せたらと思うのです。
みなさんにとって、自然にふれた最初の思い出は
どんなものだったでしょうか。
百花の魁、梅が彩る日本の春
立春をすぎ、そろそろ弊社の近くでも
梅が咲く頃となりました。
都内の小石川後楽園などでは梅まつりも始まり
早咲きのものがぽつぽつ開き始めているようです。
梅の種類、実梅と花梅
古来より、梅は春の訪れを告げる花として
愛されてきました。
江戸時代に盛んに品種改良が行われ
今では300以上もの品種が存在するとされています。
これらの品種は
食用として利用される「実梅(みうめ)」と
観賞用として栽培される「花梅(はなうめ)」に
分けられます。
実梅には、南高や白加賀、豊後などの
代表的な品種があり、皆さんも梅干しや梅酒で
召し上がっていることでしょう。
花梅に比べて実梅の枝はがっしり太めなことが多く
花を咲かせるよりも実を成らすほうが
梅がたくさんのエネルギーを使うのがよく分かります。
花梅も本当に多くの種類があります。
「御所紅」「月影」「古金蘭」…と
ひとつひとつ名前の響きが美しく
日本語って素敵だなと改めて感じさせてくれますね。
梅の剪定時期
庭木の梅で、1年に1度だけお手入れをする場合は
秋の落葉後から、花が咲く前の冬の時期にかけて
剪定をします。
もし年に2回お手入れできる場合は、夏頃にも
長く伸びた枝を切らせていただいています。
梅の枝には、一年間で何十センチも
勢いよくまっすぐ伸びるものがあり
これを徒長枝(とちょうし)といいます。
徒長枝は主に春夏に出て、花芽はあまりつきません。
伸びる分、どんどん樹の栄養を使ってしまうので
樹全体の生育バランスから見て不要な分は
夏の剪定で根本から切っておきます。
徒長枝を秋冬の剪定で切ってもよいのですが
枝が出たての夏頃に切った方がまだ細いですから
切り口は小さくて済みます。
人間と同じで、樹木も切り傷が大きいと
負担になりますからね。
梅の姿もいろいろです
梅の枝は、お日様の光を求めて奔放に伸びていきます。
その為、枝同士が交差したり重なり合ったりして
下の方の枝は陽が当たらず、枯れてしまうことがあります。
そこで私たちは全体の姿を見ながら
枝の向きや重なりを整理して
樹が元気になるようお手入れをします。
品種により枝の形も違いますし、
お庭の場合は、周囲の木との兼ね合いも大切です。
それに、花を楽しみたいのか
たくさんの実を収穫したいのかで
剪定方法も変わってきますので
お客様と相談しながら進めています。
梅の枝の中には…
梅の剪定をした後、鋏や鋸を洗うと
赤い色が出るのをご存知でしょうか?
これは、梅の赤い花色の素である
アントシアニンの色なんです。
不思議なことに、白い花の梅の木にも
この色素が含まれていて
やはりほんのりと赤が出るんですよね。
昔からどちらの木も草木染めに用いられてきました。
花もよし、実も美味で、枝からは美しい色が採れる…
梅って本当に万能な樹なのです。
一番身近な、大きな命。街中の樹木の話。
もうすぐ立春、でも今週末は雪の予報です。
この時期は空気がカラッとしているので
晴れた日に樹々を見上げた時には
空の青さを格別に美しく感じますね。
さて、私たちは一戸建てのお庭だけでなく
マンションなどの大きなお庭も
お手入れさせていただいています。
大きな建物や広い空間には
かなり背の高い樹も立っていますので、
定期的な樹木の安全点検とメンテナンスは
欠かせないのです。
樹木は生きていくうちに
「ここの枝は、いらないな」と
自分でどこかに枯れ枝を作るものなのですが
「いらない」とスイッチが入って
枝が落ちるまでの期間は、樹種によって様々です。
例えばケヤキ等はそのスピードが早い樹なので
数年に一度は木に登って点検をします。
木の下から見ると細そうな木の枝も
登ってみれば大人の腕くらいの太さがあり
これが落下すると危険ですから
登ってチェックする必要があるのです。
この時に、クレーンなどで上がって
確認できれば良いのですが
そういう車が使えない時は私たちが人力で登ります…。
登り手と地上にいる者の連携も重要です!
上手に登って、木にも人間にも負担少なく
作業できるよう、日々技術を磨いています。
背の高いビルやマンションがあると
建物の間を吹き抜ける風の勢いは増します。
(いわゆるビル風です)
樹木たちはいつもこの風を和らげてくれているので
風の強い場所では、彼らの負担も大きいのでしょうね。
街中で立派な木をみると何となく
今日もありがとう、って言いたくなるんですよ。
他にも、もう少しすると開花が楽しみな
桜の木など、特に大きめの古い樹は
台風の際に枝いっぱいに風を受けてしまい、
耐えきれずに枝や幹に亀裂が入り
そこからキノコが生えたりして
樹が傷んでしまっていることもあります。
そういう場合は、大きく切り戻して
改めて樹の状態を整え、作り直すこともあります。
生き物相手ですから、最終的には
その樹の生命力次第なのですが
色々考えて手当や対処をしてあげることで
少しずつでも元気になってくれたらと思っています。
昔はこれほど、年に何度も
苛烈な暴風雨がくることはありませんでしたよね。
いずれにせよ、お天道様には逆らえませんので
その都度、知恵を絞るお庭屋さんなのでした。
都市や街中に立つ樹木たちは
私たちが一番身近に接する巨大な命です。
立派な姿の彼らも
時に黙って困っていることもありますから
声なき声を聞きながら
気にして見ていてあげたいなと思うのです。
写真上:ケヤキ
写真下:六義園の桜
貝塚伊吹と、お庭のひそひそ話
昨日は気温がぐっと下がりましたね。
こういう寒い時期は、お天道様の力が
本当にありがたいです。
お庭のお手入れの際
陽の当たる場所を担当するのと
日陰になっている場所を担当するのでは
体の冷え方が全然違います。
さて、悴んだ手を温めつつ鋏を握り
日々植物たちと向き合うお庭屋さんは
お手入れを始める前、またはお手入れしながら
植物たちの様子をじっと観察しています。
彼らは人の言葉ではおしゃべりしませんが
その様子から見てとれることもあります。
もちろん言いたいことの全てはわからなくても
「何かあるんだろうなあ」と
心に留めておくだけでも
後日のヒントになったりするのです。
このような植物との会話はいろいろあります
例えば、大きな木の根っこが、土の表面に
上がって伸びてきてしまっているのを見れば
「何か下に行きたくない理由があるんだな、
下に何かあるのかな」
というふうに考えます。
「ここの土が乾燥しすぎている?
下に固くて通気のよくない土や石があるとか?
それとも地盤が浅いのかな?」など…
すぐに何かできなくても
植物たちの声をいったん聞いておきます。
スタッフ同士で
「この子はどうしたいのかねえ」なんて話もします。
他にも先日、貝塚伊吹(カイヅカ イブキ)という
庭園や生垣によく植えられている
背の低い桧の仲間の木があるのですが、
同じ1本の木なのに、枝や葉っぱの形が
場所により全然違って伸びている子がいました。
(写真の枝は、同じ貝塚伊吹の木から剪定したものです)
これは「先祖返り」などと言われる現象で
園芸用に人間が品種改良したものが
何らかの理由で昔の姿に戻っているものです。
貝塚伊吹は、寒さにや乾燥にも割と強くて
お日様が大好きな植物です。
元々は、伊吹(イブキ)という野生の植物をもとに
改良されて生まれました。
元の野生の伊吹は、葉っぱがトゲトゲしていて
小枝も少しぐねぐねとした姿をしているんですが
どうもこの子は一部の枝だけ
祖先に近い形質(かたちや特徴)を
とろうとしているようなんです。
植物は、品種改良をしても
祖先の性質が遺伝子に隠れて残っていることがあり
何かの拍子にそれが表に出てくることがあります。
その原因は定かではなく、
強すぎる日差しや乾燥、強めの剪定、根の傷みなど、
植物にストレスがかかると
祖先の形質が現れやすくなるといわれています。
先祖返りをしている貝塚伊吹を剪定しながら
「何かストレスがあるのかな?
それとも昔の姿になった方が
この子にとっては何か、都合がいいのかなあ」
そんなことを考えました。
剪定した枝は、桧のよい香りを漂わせています…。
何となくですが…
剪定しながらスタッフ同士で話していることも
植木たちはちゃんと聞いているような気もするので
「サインに気づいているよ」という意味で
そっと考え事を呟いてあげるのも
悪くないかなと思っています。
年の瀬に、木樽いっぱいの倖せを
当社では、毎年冬に畑で採れた大根で
たくあん作りをしています。
収穫後、一週間くらい天日干しにしてから
木製の樽に漬け込むのです。
昨年はうっかり干しすぎたかな?と思っていたら
水分が適度に飛んで、旨みがギュッと凝縮されて
予想以上に美味しくできました。
このように干し加減でも味わいが変わるのが
たくあん作りの面白いところですね。
今年の漬かり具合も楽しみです!
漬け込みレシピは
小島農園さんのもち米の糠、昆布、ざらめ、塩、
柿の皮、そして乾燥させたみかんの皮も入れました。
白、緑、黒、橙色…樽の中は色とりどりです。
大根をはじめ、多くの野菜の表面には
自然の植物性乳酸菌がついています。
(根粒菌、糸状菌ときて、今度は乳酸菌の登場です!)
塩や乳酸菌は、他の有害な細菌の繁殖を抑えます。
そして乳酸菌が大根やぬかの糖を食べて増えていき、
酵素を出して旨みをアップさせてくれる…
これが、たくあんの美味しさのヒミツなのです。
素敵な漬け込み樽のこと
写真の見事な樽は、当社のお客様から頂いたものです。
お客様のお家の物置の中で長年眠っていた酒樽でして、
もともとは先代のお祖父様が 大切にとっておかれたものでした。
材質はおそらく杉かと思います。
あまりに見事な樽なので、 当社のスタッフの一人は
たくあんを漬けた樽の中の木目を しばらくうっとり眺めていたほどです。
先代のお祖父様は、木場の商社で
木材を扱っていらっしゃったそうで
お宅の物置はさながら名木の宝箱という雰囲気でした。
ある時「鈴木造園さんで使ってくれるなら」と
ありがたいことにこの樽をお譲りくださいまして、
こうして毎年たくあんを作るのに
大切に使わせていただいています。
本当に、私たちはあたたかいお客様方に恵まれて
今年も無事に仕事納めを迎えることが出来ました。
心より感謝申し上げます。
どうぞみなさま、良いお年をお迎えください。
年末年始休業のお知らせ
平素より弊社をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
年末年始の休業期間について、以下の通りご案内申し上げます。
【年末年始休業期間】
2024年12月31日(火)~2025年1月7日(火)
新年は2025年1月8日(水)より営業を開始いたします。
休業期間中にいただきましたお問い合わせにつきましては
営業再開後、順次対応させていただきます。
本年も多くのお客様に支えられたこと、心より感謝申し上げます。
来年も変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
菌ちゃん畑に挑戦!新しい土づくりのお話 ④
皆さんのお庭や畑の土って、今どんな状態でしょうか?
土にもいろいろありますよね。
当社の土壌試験場では、野菜たちがぐんぐん育つ
栄養豊かな土を目指して
菌ちゃんたちにお手伝いをしてもらっています。
菌ちゃん畑の土って、どんな土?
土の中には、糸状菌や乳酸菌、酵母菌、
他にも以前リクガメちゃんの記事でご紹介した
植物の成長に欠かせない窒素を土中に取り込んでくれる
根粒菌などの多種多様な菌たちがいて
みんなで上手に補完しあっています。
今回の畑の土づくりでは、糸状菌の働きに注目して
彼らが大好きな 、通気性の良い土壌環境を整えます。
彼らのエサになる枯れ草などの
炭素を多く含む有機物を土にたっぷり混ぜて、
手でさわると軽くてさらさら、ほろほろの土にしてあげると
さらに元気に活動してくれるようになります。
すると、命の役割を終えた有機物たちに向かって
土中から糸状菌たちがするするとのびてきて
ゆっくりと分解を始め
野菜やお花、植物たちが吸収できる栄養素ができます。
虫さんたちと同じく、土中の微生物たちは
土に帰りたいものたちのお手伝いをしてくれるのですね。
これにより栄養たっぷりの土で育つ野菜たちは
病気になりにくく、虫もつきにくくなります。
人間で言えば、栄養状態の良い人は
免疫力が高くて病気になりづらいのと同じことでしょうか。
良いエサになるのは枯れ草、枯れ葉、籾殻、剪定枝。
適度な大きさに割った竹や、古い木。
菌ちゃん畑で育てた野菜の残渣も、土に還せます。
この畑は、私たちの身近にあるものを活用して
土づくりができるのが大きな魅力なんです。
遠くから原材料を買ってこなくても
家庭菜園やお庭で、こうした身近な材料を見つけ
“自給自足”の土づくりに挑戦するのも面白そうです。
日本で使用される化学肥料は
主に国内で製造されていますが
その原材料の多くは海外からの輸入に頼っています。
製造コストの6割が原材料費で、
最近は、中国、マレーシア、カナダなどからの輸入が
主だそうです。(農林水産省「肥料をめぐる情勢」)
そうなると当然、国際情勢や原料価格、運送費の変化、
円安にもかなり影響を受けますよね…。
身近な有機物を活用した土づくりができたら
わざわざ海外から高い値段で
たくさんの材料を買わなくても済むかもしれない。
菌ちゃんたちの活躍を見守りながら
そんな未来を楽しみにしている今日この頃です。
菌ちゃん畑に挑戦!新しい土づくりのお話 ③
私たちの身の回りにあるお庭や公園、畑の土には
それぞれ個性がありまして、
通気性の良い土、湿っぽい土、
酸性土壌や栄養成分の多寡など、さまざまです。
その土に合った植物の種はしっかり育ち
合わなければ育たないし
そもそも芽吹かないこともあるんですよ。
庭師のお仕事をしながら
土と植物の関係で面白いなあと思うのは
先代の社長が折々に言う
「草ってのは、土が呼ぶんだ」ということです。
土が草をよぶって、どういうこと?
例えば、春先に見かけるつくしんぼ。
つくしの根っこはカルシウムやシリカが豊富で
土がカルシウムを欲しがるとあの草を呼ぶのだと言います。
確かに、土が酸性よりで、
カルシウム分等の栄養が不足してくると
スギナ(つくしはスギナの胞子茎)が 元気に出始める傾向があるのです。
他にはヤブガラシなども分かりやすいですね。
水が滞留しているところ、ジメジメしているところに出てきます。
水はけが良くないといけない土壌なのに
滞水してしまっているところにはヤブガラシがでて
根っこをどんどん伸ばし、土中の通気性をよくしてくれます。
土が空気を欲しがってるところにちゃんと生えてくる…
そんな不思議な光景を、度々目にすることがありました。
皆さんのお庭や畑にも、土が呼んでいる草があるかもしれませんね。
物言わぬ土が、ちゃんと必要なものを呼び寄せる、
土、植物、虫、菌ちゃんたちの循環って
本当によくできているなあとつくづく思うのです。
では次回は、菌ちゃんたちの働きについてお話しますね。
(画像:つくしとヤブガラシ)
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FAX:045-984-8500